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『週刊アルペン語り』外伝1 誤解放を防ぐビンディング調整

 こんにちはM2の高峰です。今日はアルペン語り外伝となるので金曜以外の更新です。内容としては、ブーツサイズに合わせた板のビンディング位置変更のやり方となります。メモのようなものですが、ブーツサイズを変えた後や、他の人から板を借りた際に参考にしてみてください。

 サイズさえ合わせれば板が履けるってもんじゃないです。誤解放に繋がらないためにも是非読んでみてください。

 

内容

ビンディングサイズ変更

・前圧調整

・コバ高の調整

・解放値調整 

 解放値調整は特に専門性が必要なので今回は触れません。重い人の方が解放値を高くするのが通説ですが、技量や、バーン、大会などシチュエーションに合わせて調整したりもします。レンタルの板はあまりスピードが出ない想定なので、解放値は小さかったりするなどもあります。自分は体重70キロで競技用スラローム板は解放値12とかです。ここだけはしっかりコーチに聞いて調整をお願いしてください。

 

ビンディングサイズ変更

 まず前提として、スキーのビンディング調整、ブーツの調整は全てポジドライバーが必要となります

 ポジドライバーはいわゆるプラスドライバーとは違います。ネジの形から違います。ポジドラを持っていなかったらビンディングの調整などはしないようにしましょう。

 

 

 新しいブーツにする際に、ブーツサイズが変わったりしますよね。今回、自分はいままで少し大きなサイズのブーツを履いていたのをジャストフィットを狙って小さいものにしました。304→294とサイズ変更したので、ビンディング調整をしっかりしていきます。以下がビンディング調整の手順となります。(プレートに穴が空いてない場合、この方法で交換できないことがあります。)

 

1.トーピースを取ります

 ビンディングにもよりますが五箇所ぐらいのネジを取ります

2.ヒールピースの上を外します

 マイナスドライバーで後ろを上げて、スライドさせると引けます

3.ヒールピースの土台を外します

 4箇所取ります

4. ブーツサイズに合わせて移動させる穴を確認して差し替えます。

 ヒールピースの土台からつけ、そのあとトーピースをつけます。ネジを閉めるときはしっかり回し切りましょう。(但し本当に強くやりすぎるとネジがバカになります)

5. ヒールピースの本体をブーツがいい感じに入るとこまで入れて固定します

 マイナスドライバーを使って2.のように移動させると良いです。

 これでひとまず形にはなりました。続きがありますのでここで完了ではありません!ここからが大事です。

・前圧調整

 前圧とは前後のビンディングでブーツを挟む力のことです。この調整を忘れると解放値がうまく反映されません。前圧はヒールピースの上の部分を移動させて調整します。

 板にブーツを履かせた状態で、マイナスドライバーで触っていだ部分のメーターを見ます。ベロと呼ばれることがありますが、1ミリ刻み程度の細かいメーターのようなものが付いています。そこのメーター範囲内に、ヒールピースの黒い部品が収まるようにヒールピース上部を前後に調整します。

メーターからはみ出してしまっている
(ヒールピースが前すぎる)

メモリの中央あたりに黒い部品がある状態◎

・板によってはヒールピースにベロのメモリと比較用に目安の▼マークがついていることもあります。引用元:https://marut.net/binding/

・高速系の板などでは、マイナスドライバーでヒールピースを前後させるのではなく、ポジドラで前後させるものもあります。その場合はブーツを履かせた際にネジ頭が部品と同じぐらいの高さになるように調整します。

↓以下は履かせる前です。ブーツを噛ませるといい感じにネジ頭が引っ込みます。

 ただブーツがハマればいい!ではなく、前圧の調整も忘れずにしましょう。

・コバ高の調整

 コバ高とは、ブーツのつま先下とトーピースの間の隙間のことです(確か)。コバ高の調整が必要のないビンディングもあるのですが、headの板についてるビンディングは必要そうなので記載します。

 ブーツ下とトーピースの間に大体0.5mm程度の隙間を作ると良いとされています。ここが空きすぎると誤解放につながります。使い古したブーツなどでは高さが異なってくるのではないでしょうか。0.5mmの確認には薄いカードが入るかどうかで確認することが多いです。

 調整に使用するのは上部のネジです。くるくるすると隙間が変わります。

 最近はコバ高の調整がいらないビンディングがまた増えてきたようにも感じられますが、こちらも忘れずに調整しましょう!

・解放値の調整

 解放値はとにかく大会前は必ず確認しましょう!私はシーズン初めの大会に解放値7で突撃し、吹き飛んだことや、FISレースに新しい板で参戦した際四旗門目で板が飛び去ったことがあります。専門家に調整をお願いしましょう!以上です。

 ビンディング調整のメモでした。是非参考までに。