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『週刊アルペン語り』第二回 深い内傾角の作り方

 皆さんこんばんはM2の野口です。最近急に寒くなってきました。ついこの前まで暑かったはずが季節が一気に変わりましたね。スキーシーズンもだんだんと近づいてまいりました。さて『週刊アルペン語り』のお時間です。今回も私が執筆します。本来は執筆予定の部員が体調不良とのことで私が書きます。最近インフル・コロナどちらも流行してるらしいので皆様体調にお気をつけください。

 今回のテーマは『深い内傾角の作り方』となります。深い内傾角は全てのスキーヤーの憧れだと思います。内傾角を作ろうとして体を倒したら内倒して転倒なんて経験誰でも一度はあるのではないでしょうか。今回は私が考える深い内傾角の作り方を紹介していきます。大前提として内傾角の深かさはターンのスピードに依存します。深い内傾角はハイスピードに耐えるためものであり、内傾角は深ければ深いほど良いといったものではありません。私自身ミカエラ氏のような深い内傾角をとれるわけではないのでこの後の話は机上の空論となってしまう可能性があります。予めご了承ください。

 まず深い内傾角とはどういう状況がでしょうか?様々な表現がありますが、ここでは深い内傾角イコール体の重心とスキーとの距離(下図の黄色線)が遠いということで話を進めていく。

 体とスキーとの距離をとる方法は二つあると私は考えている。

  1. スキーを動かさす自分の体を内側に倒して距離を作る。
  2. 自分の体を動かさずに足を外に遠ざけ距離を作る。

 私は今まで深い内傾角を作ろうとしたとき、前者のスタイルをとっていた。グリップが良い雪質の場合はうまくいくが、アイスバーンや急斜面のとき内倒やスキーがずれたりなど数多くのミスをしてきた。体を内に倒せばスキーの荷重が軽くなってしまうので、これらのミスは当然の結果である。

 では2の自分の体を動かさずに足を外に遠ざけ距離を作る場合はどうだろうか?後者が深い内傾角を作るのに不可欠な事であるのではないかと私は考えている。W杯選手のスーパースローでの滑りを見ていると意図的にスキーを外に出していることがわかる。3:50あたりからがスーパースローになっている。

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 足を体から遠ざけるパターンは前者と異なり内倒してスキーの圧が抜ける可能性は低い。ただ足を外に出すと言っても簡単にできるものではない。この解決策はニュートラルにあると考えている。前作の『週刊アルペン語り』第一回 ニュートラルをまだご覧になってないかたはそちらもチェックしておいて欲しい。カギはニュートラルで空気椅子になることつまり股関節・膝関節が90°であることである。

 空気椅子の最大のメリットは足(正確には関節)を伸ばせることである。足が曲がっているということは足を伸ばして体との距離を作れるというわけである。反対に伸びきった足では外に出せず、体との距離を作ることができない。スキーの斜面というのは次に動く先が今より下の位置だあることから下り階段と似ていると言える。階段を下りるとき足を伸ばしたまま下りる人はいないだろう。つまりニュートラルで足が伸びている・腰高であったら足を外に出せないということになる。

 さらに空気椅子のメリットは重心低下が最低限であることである。このことから内倒のリスクも低減することができる。

 今回のまとめだが内傾角を作るためには体とスキーとの距離を作る。その際体を内に倒すのではなく、足・スキーを外に出すことが重要である。そのためにはニュートラルでの空気椅子の姿勢がキーとなる。今回は以上になります。

 二週連続での執筆はなかなかタフでした。週刊ではなく月刊にすれば良かったかなと早くも思っています笑。次回は違う部員が担当すると思うのでまた次回も期待してください。ご覧いただきありがとうございました。