こんにちは、体調いかがでしょうか。連日の寒さと共に、軽井沢の早朝練習などの話が入りだして、ついにスキーシーズンがやってきました。今回の執筆は先週体調を崩した部員として紹介されていたM2高峰が担当します。本日の話題も飲み会トークのようなものとして気軽に聞いてみてください。
今回のテーマは『外足に乗れてないよ!と言われても』です。具体的すぎる題名ですが、『コーチングをどう聞くか、どう考えるか』といった内容となります。
アルペンスキー以外のスポーツにも言えることですが、アルペンスキー界にはさまざまな考えを持つスキー場があり、コーチがいて、選手がいて、それを支える関係者がいます。コーチでも、感覚派のコーチ、理論派のコーチ、アルバイトの学生コーチ、ジュニアのウケが良いコーチなど様々なコーチがいます。あるコーチが正解ということはなく、レーサーはどこかのコーチに習うことでアルペンレーサーへの道を歩みます。
前提として、どんなコーチの下でも選手が目指す頂は同じです。コーチごとに違うのは、その頂に対しての登りかた、挑戦のメソッドで、このコーチのここが間違っているという話ではありません。英語の成績を上げようとして、単語帳を熟語ベースで教える先生がいたり、短文単位で覚えさせる先生がいるといったようなものです。今回は、コーチングの良し悪しではなく、どのようにコーチングを消化していくべきなのかについての話となります。
さて、今回のテーマ『外足に乗れてないよ!』ですが、これは私が実際によく受けていたコーチングです。とくにSLで顕著で、意識していてもターン後半に、外足がばたついたり逃げたりしていました。分かりやすい写真を遡って探したところ、2021年3月のものが見つかったので持ってきました。
2020-2021、2021-2022、2022-2023、2023-2024(今シーズン)なので3シーズン前の動画となります。
(ターン中盤) 外足に乗れてないような気もしますが、まだ耐えています
(ターン後半) 外足がズリ落ちました、耐えてないです
ターン中盤の形からして実は内足に乗っています。ターン後半で外足がズリ落ち、外足にやはり乗れてないと分かります。この癖がですね、全然治らんかったのですよ。
さて、外足に乗れてないとコーチングを受けたのに全然治りません。外足に乗れないなら、頭を外に向ければ良いのか?外肩を下げれば良いのか?と知恵を振り絞って考えます。
外足に乗れてない→乗らなきゃ→どうやって乗ろう
考えることは大事です。言われたから直そう。分かります。しかし、物事には原因があります。みんな外足に乗れてるのに、なぜ自分はできないんでしょう? 大事なのは、原因、つまり、出来ない理由を考えることだと思います。
スキーは時系列のスポーツです。すべての動きに初めと終わりがあり、斜面の上からスタートしたら、斜面の下まで滑り切ります。上手くいかない動作があるならば、その直前の動作に原因があるのではないでしょうか。
【時系列】(?)→(?)→外足に乗れてない
外足に乗れてない理由についても時系列で考えると良いでしょう。前のターンまではフォームが良さげなんですよ。ってことはその後にどこか違う所があるのです。外足が乗れていないときは、直前に心地の良い1ターンがあり、乗り込みすぎていることが多いです。乗り込み切り替えが遅くなり、ターンの始動が遅れ、外足に乗れないといった現象が起こります。つまり、私の場合は以下のような時系列があったと考えています。
前のターンに乗り過ぎる→切り替えが遅い→無理やり突っ込む→外足に乗れてない
結論、『外足に乗れてないよ!』はターン切り替えの遅れによる失敗ということです。かなり悩まされた癖でしたが、原因が分かると修正ができるものです。スキー特有のターンのつながり、時系列の繋がりを意識し、なぜそうなる?といった疑問をもってコーチングを受けることで消化も早まるのではという話でした。
切り替えを意識した先シーズンの個人的推しスラロームです。(動画 34:11 〜) 切り替えを素早くすることで、スキー板を自分の足元で操作できるようにし、次のターンに繋げています。勿論すべてのターンがうまくいっているというわけではありません。この動画でも、早い切り替えを意識していますが、バランスが崩れたなどで内足に乗ったターンが見られます。
先ほどの動画は今年開催された早慶戦のSL本戦の動画から持ってきています。今シーズンも早慶戦は3/3~3/4で開催予定だそうです。雰囲気は下の動画から見れます。
次のシュプリンゲンの部員はマニアックな記事を書いてくると思います。期待しておいてください。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。感想はこちらの記事までお願いします!ではまた来週。【終】(2000字)