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『週刊アルペン語り』第十四回 イメージと言語化

今週もアルペン語りのお時間がやって参りました。お相手は私、4年山脇です。

 

年末年始は高校・大学ラクビーがアツいので、毎日が楽しいです。スキーの方が大事だからリアタイはしないけれど、この記事が出る1/5(金)は高校ラグビーの準決勝。桐蔭学園大阪桐蔭の「桐蔭」対決を楽しみにしながら書いております。

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今回のテーマは、「イメージと言語化」についてです。

昨シーズンまで最低限の練習しかしていないやる気無しスキーヤーだったのを猛省し、今は必死こいて基礎練に励んでいます。

そんな基礎練の日々を3ステップで振り返りながら、それぞれの時点でのイメージと言語化、そこから出てきた滑りを比較して「ポール前の準備」に何が大事か考えていきます。

 

Step1 : オフシーズン

昨シーズンまでのイメージは「くの字」オンリーで、ニュートラル以外全部そのイメージで滑っていました。言うなれば両極端、0か100かの状態です。そして、くの字を作るために外足に力を入れながら腰を内足側にねじ込むような動きを意識していました。

具体的な動きのイメージは、「腰を内足側にスライドさせる→外足を踏ん張る」の繰り返しと言った形。とはいえ、実際は外足を無闇に横方向に突っ張ってるだけで、内足にも体重が残っている状態になっており、ゴリッゴリに内倒。ポールTRなのに太ももだけが少しずつパンプする日々。

ターン中に全くカービングが効かないので角はギリ立つけどずらした滑りでしかなく、もはやドリフト状態でした。

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(2023AW:SG)

なので、今シーズンの初めはそのイメージから一旦離れることから始まりました。

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これは外足のみで立てるバランスと腰の位置を探す意識付けトレーニングの一幕ですが、腰が開いてます。腰を開いて外足を内足の後ろ側に倒しこめば、上手いこと斜面にスキーが噛むのではないか、とか考えてた頃です。意図的に腰を開いているのでまあ股関節も外れてます。

私のイメージと言語化を見て、恐らくこのブログの読者層の皆様は「何寝ぼけたこと言ってんだこいつ」ってなっていると思いますが、思い込みからの脱却過程ですので今しばらく迷走にお付き合いくださいませ。

 

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カービングローラーさとし@ 彩湖

 

これも股関節や膝から始動すると言うより、腰からブン回そうとする意識が見え隠れしてます。また、腰も開くために引いているので股関節が迷子になってます。

この後スピードついた時に普通にひっくり返るので、やはり後傾+腰開きのコンボが体に染み付いていることがわかります。8月のピスラボの際もこのコンボでスキー操作がままならず、迷走しては転倒or怖くて減速を繰り返していました。

 

Step2:初滑り期間

そんなオフ期間を過ごしながら、オフトレと卒論の傍らで理論を少しずつ学び、11月から雪上に向かいました。その時の様子はこちらから

( https://springen-ski.hatenablog.jp/entry/2023/11/16/111106 )

この時持ち合わせていたイメージは、「スネをタングに当て続けながら、腰から下でスキーを扱う」ことでした。ようやく入り口に向かってきましたね。

腰から下でどう操作するのかっていうところですが、言葉で言えば「足首と股関節でスキーと膝の向きに角度ができるようにして、膝を前にねじ込む」といった感じです。今までなら膝だけを内側に捻って操作しようとしていたので、上下の関節を扱う意識を持ったのが大きかったと感じます。

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これが右足、左足外側それぞれの様子です。

まだ腰が開いていますが、関節の使い方を意識に入れながら滑っているのが何とか伝わります。

しかし、実際のビデオではまだテールを振り回して方向づけをしているシーンもあり、フルカービングにはまだ遠い状態でした。内倒でコケるようなシーンがなかったあたりは体の使い方の成長を少し感じましたが、頭に体が追いつくための反復が足りてない印象でしたね。

 

Step3:基礎練期間

そして、最後に基礎練期間。この辺りから上半身も意識を入れるようにしました。

体の使い方のイメージは「上半身と下半身の間にストックが挟まるくらいの折り方をして、膝を斜め前方向に突き出す」って感じです。

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一日目はこんな感じで、まだまだ形になってませんでした。ついでに後傾。

 

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体の折り方を意識し始めてからは、気持ち前に行った気がします。太ももがムキムキになる感覚も減ってきました。この間約2日。

元が元なので伸び代を急速ペースで消費している感じもありますが、やはり意識ひとつで体がスムーズになってきてます。

 

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そこからまた2~3日、右腰は開きっぱなしですが、ちょっとずつ形が見えてきました。

この時は「外足に乗る時に無闇やたらにしゃがむのではなく、腰と足首を近づけるイメージでしゃがむ」ことを意識していました。

 

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さらに2~3日たったあたり。

持っていた意識は「ターン前半で角付けして板を谷側に向けさせる」ことです。体の使い方が今までのイメージ通りであればいけるはずで、たまにいい感触が掴めるのですが、まだまだ反復が足りてません。

苦手だったはずの左外側が評価されてることもあり、まだ偶然の産物である側面が強い感じがするので、自分のものにはなってない印象です。

 

まとめると

1.正しい体の使い方とキーワードをリンクさせられるイメージを持つ

2.滑りの中で理想に近い滑りか自分のくせ全開の滑りかを感じながら、自分が主観的にイメージに近い状態か考える

3.日々自分のくせを客観視して、修正点とそのためのイメージを採り入れる

ことが大事なのかな、と考えました。

 

言語化するとかなり長くなってしまいますが、これをポールの中で出来て初めて参戦権が得られると思うと、まだ道は始まったばかりです。目標の大会まであと1か月半と焦りも感じますが、根気よく自分の癖とイメージと向き合って練習していきます。

 

今日からまた5日間フル練習します。そろそろG板フリーもしておきたいな。

それでは。