みなさんこんにちは、こんばんは。2年の中川琉晟です。ブログを書くのは前期納会以来なので3ヶ月振りですね。
今回はスタート方法について研究していこうと思います。あくまで考察なのでスタートダッシュに行き詰った時の参考の一つ程度として見てください。
スタートはレースの中でもかなり重要なパートで、スタートから最初のリズム変化までの数旗門でリズムを作れるかがその一本のタイムを大きく左右します。それゆえスタートをスムーズにすることはタイムの短縮に直結します。
みなさんは「速いスタート」と言ったら何を思い浮かべますか?
その通りです。現在最も初速が出てアグレッシブなスタートと言えばジャンピングスタートですね(?)。なので今回は主にジャンピングスタートに焦点を当てて考察しようと思います。
まずジャンピングスタートをすることによる利点ですが、初速が出る以外にもあり、レースで体が動くようになります。これはレース前に緊張で体が動かなくなる人には特に朗報だと思います。ジャンピングスタートをする時に全身を使うので、スタート時に体がほぐれて開始数ターンでより良いリズムを作りやすくなります(のはずです)。
早速ジャンピングスタートの動きを分解していこうと思うのですが、今回は僕が見たことのある中でも特に動きがスムーズだった君島王羅選手のスタートを参考にします。
君島選手は既にアルペンから身を引いてしまいましたが、2シーズン前まで早稲田スキー部を引っ張っていた選手です。彼の滑りはとてもアグレッシブで、どの大会を見ても見ごたえのある滑りをしているので是非見てみて下さい。記事の最後にいくつか大会動画載せておきます。
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ジャンピングスタートは、個人的に下半身よりも上半身の動きのほうが大事だと思います。最初の漕ぎがスタートの初速に直結するので、どれだけ上半身を使えるかがカギとなります。
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スタート最初の動きはこのようになります。まだ股関節より下側は使わず、上半身を倒して加速の準備の姿勢に入ります。この時の上半身の沈み込みの量が大きく、沈み込みが早いほど勢いのあるスタートになります。
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次に上半身と腕でストックを押し込み、ジャンピング開始となります。足で地面をける動作などを意識的にしなくても、板の傾きが大体上半身の角度と同じくらいになるので勝手に板のテールのほうが浮きます。ジャンピングスタートという名前ですが、実際はジャンプする動きとかなり違う動作ですね。
派手なスタートは自分より出走が後ろの選手に対して圧になるので、周りの選手、チームへの牽制にもなりそうです。
ジャンプの後は着地をするわけですが、基本的にはこの時次のターンの山足側に乗り、最初の蹴りは1ターン目と反対方向に蹴りだす選手が多いです。このスタートだと、最初右ターン(右折ターン)から入るので、一歩目は右足でスケーティングをします。
まっすぐ旗門に向かわず少し遠回りして1ターン目に入ったのは、2ターン目以降に繋げるためです。最初まっすぐ突っ込んでしまうと2ターン目から後はターンが遅れて減速の要因になってしまいます。もしくは最初のゲートの位置や山足の向きによっては片反してしまうかもしれないので少し遠目のラインを通って1ターン目に入るのが良いと思います。
ここまでジャンピングスタートの方法について分析してきましたが、アルペンスキーはあくまでタイムを競うスポーツなので必ずしもジャンピングスタートをする必要はありません。ジャンピングスタートはタイムを出す手段の一つという位置付けで、出来るようにしておくとタイムが縮む場面があるくらいのイメージでいるのがいいと思います。僕は緩斜面スタートのときだけジャンピング(?)すると決めています。ジャンピングスタートをすることで今までよりもスタートダッシュがちぐはぐになるくらいなら安牌のスタートのほうが安定してタイムを出せるので、レースなど重要な場面では慣れているスタート法で出るのがベストだと思います。
長くなりましたが、最後まで駄文を読んで頂きありがとうございます。先日イエティスキー場がオープンしたと聞き、より一層冬が待ち遠しく感じられます。また今年はエルニーニョの影響で降雪地帯の大雪リスクが例年より高いらしいです。シーズン後半まで雪が残るといいですね!!
〜君島王羅の大会動画〜
2019〜2020シーズン 国体男子少年
5分40秒〜
https://m.youtube.com/watch?v=jlTA17m6jOQ&pp=ygUcMjAyMSDlhajml6XmnKzpgbjmiYvmqKnjgIBzbA%3D%3D
2020〜2021シーズン 全日本選手権SL
一本目 3分15秒〜
二本目 18分37秒〜